
膠原病内科
膠原病内科について

膠原病とは、1つの疾患名ではありません免疫力・抵抗力に異常をきたし全身のあらゆる臓器に慢性的な炎症を引き起こす疾患群の総称です。本来は自分の身体を守る働きをする免疫能が自分自身の臓器を攻撃する異常な免疫反応が起こることから「自己免疫疾患」とも呼ばれます。
当クリニックでは,関節リウマチや全身性エリテマトーデス、全身性強皮症、皮膚筋炎・多発性筋炎、血管炎症候群など、複数の臓器や血管に炎症を起こす自己免疫疾患の治療にあたっています。
「原因不明の発熱が続く」「指先が冷えると白くなる」「日光過敏がある」といった症状が続くときは、膠原病を疑いリウマチ専門医の診察を受けることをお勧めします。
膠原病内科で対応する
主な症状と疾患
全身性エリテマトーデス(SLE)
20~30代の女性に多い自己免疫疾患で、発熱・倦怠感に加え、ほほに蝶形紅斑が出たり手指の関節が腫れたりします。
肘や膝など大きな関節に移動性の痛みが現れることも特徴です。
紫外線で悪化しやすいため日焼け対策が欠かせません。
全身性強皮症
30~50歳の女性に多く、手指の冷えで色が変わるレイノー現象が初期サインとなるケースが目立ちます。
皮膚だけが硬くなる限局型と、内臓まで影響が及ぶ全身型があり、進行すると逆流性食道炎や肺高血圧症を合併することがあります。
皮膚のつっぱりを感じたら早めの受診が大切です。
多発性筋炎・皮膚筋炎
筋肉に炎症が起こり、力が入りにくい・疲れやすいといった症状が出ます。
皮膚筋炎では手指の関節の背側が赤く盛り上がる、まぶたが腫れぼったく赤くなるなどの特徴的な皮疹を伴います。
結節性多発動脈炎
40~60歳の男性で発症しやすい指定難病で、中型~小型動脈の壁に炎症が起こります。
網目状の赤い皮疹、食後の腹痛、腎機能障害など多彩な症状が現れ、ときには動脈瘤や心筋梗塞の原因になることもあります。
膠原病の原因
膠原病は、本来外敵を排除するはずの免疫システムが、自分自身の組織を誤って攻撃することで発症します。
なぜ免疫の異常が起こるのか、根本的な原因はまだ解明されていませんが、さまざまな要因が重なり発症リスクを高めると考えられています。
体質や遺伝的素因、ホルモンの影響、ウイルスや細菌感染、けがや手術といった外的刺激、さらに精神的ストレスや喫煙、紫外線などの生活環境も関与している可能性があります。
これらの要素が複合的に作用し、自己免疫反応が起こることで、関節・皮膚・血管・内臓に炎症を引き起こすとされています。
根本原因が未解明であるからこそ、早期発見と適切な治療、生活管理が症状のコントロールに重要です。
膠原病内科の診断と治療
膠原病の診断は、他の疾患と異なり、診断がつかずに、原因不明とされることがしばしばあります。診断には患者様の症状とその推移、診察、自己抗体を含めた血液検査、内臓病変の検索のための検査(関節超音波検査やCT検査など)が必要です。これらの検査結果を総合的に判断し、診断基準と照らし合わせて最終的な確定診断となります。
そこで当クリニックでは、関節超音波検査を積極的に活用し、早期の滑膜炎や骨びらんを捉えて適切な治療をいち早く開始できる体制を整えています。
関節超音波検査とは
- 手指や手首など小関節の滑膜炎や骨病変を高感度で描出
- 視診・触診より正確に炎症の有無を判断でき、早期診断に有用
- 血流シグナルを評価することで、病勢や治療効果の変化をリアルタイムに確認
この検査結果を基に、患者様一人ひとりの病状に合わせた薬物療法やリハビリを組み立て、関節破壊の進行を最小限に抑えることをめざします。

福岡市西区周船寺・糸島市周辺で
膠原病内科をお探しの方へ
皮膚の発疹や関節痛、指先の色調変化、原因不明の倦怠感。
こうした症状は膠原病のサインかもしれません。
早い段階で専門医が診断し、適切な治療を始めることで臓器障害の進行を抑え、将来の生活の質を守ることができます。
福岡市西区の佐野クリニックでは、リウマチ専門医が丁寧に診療を行います。
「家族にリウマチ患者がいて、自分もリウマチかもしれない」「症状は軽いけれど不安がある」という段階からどうぞお気軽にご相談ください。

