
コラム
1度に15種類の病原体を検査できるPCR検査「SpotFire®」について
いつも佐野クリニックのコラムをご覧いただき、誠にありがとうございます。
当院で2024年1月から導入しているPCR検査機器「BioFire® SpotFire®(バイオファイア スポットファイア)」のお話です。
ビオメリュー社製のBioFire SpotFire Rパネルは、PCR法の一つであるMultiplex-Nested PCR法を採用し、
たった1回の検査で15種類の呼吸器感染症の病原体を同時に診断することができます。
従来は複数回の検査が必要で、患者様の身体的負担が大きかった検査が、1回の検体採取で完了するようになりました。

検査時間は20分程度。これにより、診断から治療開始までの時間を大幅に短縮することが可能となり、
より効果的な治療を早期に開始することができます。
本検査で診断可能な病原体は15種類
新型コロナウイルス、インフルエンザA・B、RSウイルス、アデノウイルス、ヒトメタニューモウイルスなどの
ウイルスに加え、マイコプラズマ、クラミジア、百日咳菌などの細菌も検出可能です。
(※溶連菌は検査対象外となり、別途検査が必要です。)
特に、従来の検査方法では診断が困難であった百日咳やマイコプラズマ感染症に対しても、高精度な診断が可能となりました。
本検査は保険適用となっており、3割負担の方で4500円程度の自己負担となります。
保険適用は38.5度以上の発熱や激しい咳が5日以上続き、原因が特定されていない方、また高齢者や糖尿病などの重症度リスクの高い方が
対象となります。また、一度新型コロナウイルス抗原検査を受けた患者様は対象外となりますのでご注意ください。

