
コラム
LDLコレステロールを食事で下げる。薬に頼りきらない体づくり
いつも佐野クリニックのコラムをご覧いただきありがとうございます。
「健康診断でLDLコレステロールが高いと指摘されたけれど、できれば薬は飲みたくない…」
「薬を飲んでいるけれど、食事も気をつけるべきなのだろうか?」
そんな悩みをお持ちの方は少なくありません。LDL(悪玉)コレステロールの管理において、食事療法は治療の「土台」です。
今回は、食事が体に与える影響と、今日から始められる具体的なコツをお伝えします。
▶なぜ「食事」が重要なのか?
LDLコレステロールは、血液中で増えすぎると血管の壁に入り込み、動脈硬化を進行させます。
薬物療法(スタチンなど)は、肝臓でのコレステロール合成を強力に抑えるため、数値改善には非常に効果的です。
一方で、食事療法には「数値の改善」以上のメリットがあります。
血管の質を高める: 脂質だけでなく、血糖値や血圧の安定にもつながります。
薬の効果をサポートする: 食事と薬を組み合わせることで、薬の量を最小限に抑えたり、より高い治療効果を得られたりします。
生活の質(QOL)の向上: 健康的な食習慣は、将来的な心筋梗塞や脳卒中のリスクを根本から下げてくれます。
▶LDLコレステロールを下げるための「3つの食事ルール」
食事で意識したいポイントは、大きく分けて**「減らす」「選ぶ」「増やす」**の3つです。
① 飽和脂肪酸(動物性脂質)を「減らす」
肉の脂身、バター、ラード、生クリームなどに含まれる「飽和脂肪酸」は、肝臓でのコレステロール回収機能を弱め、血中の数値を上げてしまいます。
👉肉は「赤身」や「鶏ささみ」を選ぶ。
👉洋菓子(ショートケーキやクッキー)より、和菓子や果物を選ぶ。
②油の種類を「選ぶ」
脂質をすべてカットする必要はありません。代わりに、コレステロールを下げてくれる油を選びましょう。
👉不飽和脂肪酸: オリーブオイル、菜種油、青魚の脂(EPA・DHA)がおすすめです。
👉週に2〜3回は、お肉の代わりに「青魚(サバ・イワシ・サンマ)」をメインのおかずにしてみましょう。
③ 食物繊維をたっぷり「増やす」
食物繊維(特に水溶性)は、小腸でコレステロールが吸収されるのをブロックし、体外へ排出してくれる強力な味方です。
👉海藻・きのこ・納豆: 毎食、小鉢を一皿プラスするのが理想です。
👉主食の工夫: 白米に玄米や麦を混ぜるだけでも、食物繊維の摂取量はぐんと上がります。
▶ 具体的な食品の選び方ガイド
日々の買い物や外食で迷ったときは、以下の表を参考にしてみてください。
◎積極的にとりたいもの ... 青魚(サバ、アジ、イワシなど)
大豆製品(納豆、豆腐、豆乳)
海藻・きのこ・野菜
植物油(オリーブ油、アマニ油)
△控えめにしたいもの ... 脂身の多い肉(バラ肉、ひき肉、鶏皮)
加工肉(ハム、ソーセージ、ベーコン)
卵黄・魚卵(摂りすぎに注意)
バター、ラード、マーガリン
▶最後に:無理のない「継続」が一番の薬です
食事療法で大切なのは、完璧を目指すことではなく、「続けられる工夫」を見つけることです。
「お肉を食べた翌日は魚にする」「おやつを週3回に減らす」といったスモールステップが、数ヶ月後の数値を変えていきます。
当院では、患者様お一人おひとりのライフスタイルに合わせた栄養指導も行っております。
数値が気になる方は、どうぞお気軽にご相談ください。


